2009年10月21日水曜日

食と環境ツアー・・・斎藤牧場 後編



前回に続き

一行は砂利道を下りながら、壮大な山の景色に感銘し、心地よい汗も出始めら頃、泥んこ道に差し掛かった。泥濘に靴を取られる人も出るほどの自然道。こんな所を3か所ほど通過して牛舎に到着。

ポニーが出迎えてくれて子牛見学に同行。しかし、子牛にちょっぴり冷たいポニーチャン~!
簡素(失礼かな--)な牛舎にはフカブカと稲藁が敷き詰められていて、子牛さん達のんびりお昼寝。
「起こしてしまってごめんね」
お母さんがいなくてもしっかりお留守番出来て、えらいぞー!!!

さてお母さん牛は何時帰ってくるのか・・・・夕方群れをなして帰ってくるという習性があるようだが、牛の世界にも夜遊び好きがいて、9時ご帰還もいるらしい。
「それからの世話はきついですがね」と、ちょっぴり本音を語ったIさん。
これからも牛の意思を尊重していくのだろうと、ホットな気分になる。・・・さてさて復路

いい汗をかいて、喉も渇いて・・・駐車場に戻ってのお楽しみはこの牛乳。
重くなく、喉をスーッと流れ、口に後味が残らない、
そんな美味しい牛乳に皆笑顔を覗かせる。

低温殺菌により、悪い菌だけを除いているので栄養価は高い。
この牛乳を振り続けると、バターになるそうだ。
家族で楽しめて、コミュニケーションもとれる、味・品質以外に価値の多い牛乳である。

そろそろ牛さんさん達ともお別れ、大草原を背に社長さん自らソフトクリームが食べられるショップへと案内してしていただき、休憩。
牛乳を飲んだばかりで次ソフト???

「次の休憩地点までみんな無事かなぁ~?」な~って。
そんな心配もよそに全員無事(;^^;)
殺菌方法により脂肪もたんぱく質もゆっくり消化される、そして、なんといっても自然の牧草だけを食べているから・・・☆

ソフトのお味もあっさりとして後味が良い。

農薬も科学肥料も使わず、大自然と牛と人間が作り上げた「食」。
だから美味しいと言えるのだろう。

経済率を上げようと、自然に手を加え過ぎ、動物にストレスをかけてまで大量生産をしなくてもいいのではないのかな?

そんな事を深く考えるツアーでした。

なが~い 文章でごめんなさい 
多少でも、斎藤牧場の景観を読み取っていただけたならうれしいです

2009年10月20日火曜日

食と環境ツアー・・・斎藤牧場 前編



旭川市神居、旭川駅から車で25~30分の所にある斎藤牧場を訪れた。
食と環境をテーマにした、バスツアーなので、ちょっと気が引きしまる。
国道を離れるあたりで一台の乗用車と合流。牧場のガイドをしてくださるIさんらしい。

山の上と聞いてはいたが、案内役が必要なんて、いったい、どんな所なのかな?少々不安。
道路は舗装されているものの、右に左に体を任せながら、たどり着いたところは大草原。牛さんたちが出迎えてくれた。
長靴持参の人ははき替え、防寒装備も整える。 
そこで
 ① この近くで牛と戯れながら、大自然を満喫するコース
 ② 山・谷を駆け巡り、ここからは見えない牛舎まで行くコース・・・と、2班に分かれることになった。
「ひょっとして牧場はここだけではないのかな?」と、その広さを始めて感じ取ったのだ。

何と総面積は野球場の28倍、そこに乳牛が30頭だけという、密度の低さである。
②のロングコースを選択した私、Iさんの流暢な説明に耳を奪われながら、これより牛の楽園に突入だ。

短草ではあるが、隙間なく生えている7種程の草が彼らの生きる糧となっているようだ。

「あっつ!糞ですよ、気をつけてね」 糞尿処理をしないのでいたる所に落ちている。
そんな 緑地に糞色(?)の水玉模様が出来ている。
が、自然に逆らわない放牧である。

草の周りには沢山の微生物が生き、落ち葉や糞を発酵させる。栄養たっぷりの土になる。
種が落ちるとそれを牛が踏みつけ、土に埋め、元気な草になる。【循環とエコ】

そんな環境で育つ牛は、何とも言えない優しい目をしている。
「ここでは角は切りません。ストレスを持たないので危害を与えないからですよ」
そして、スタイルは、丸みがあって、ふくよか。

慣行飼育だと付加価値を求めるあまり、大量に乳が出るよう、配合飼料を混ぜる。
だからオッパイだけが大きくなるが、反面、アバラ骨が目立つ牛になったりするそうだ。
バランスよく脂肪がついていると、病気にも寒さにも強くなり、
自然な搾乳をしていくと、量は少ないが15年も乳牛でいられる。これは慣行の3倍に当たるそうだ。
(ここの牛さん 獣医さん泣かせだなあー)

この後1頭の牛は同行者のバッグをなめまくりながら、離れようとしない。
そのバッグは牛皮らしく、同じ匂いをかぎ取ったのだろうか・・・何とも愛らしい・・・☆

ここから、ロングコース組は、過酷な山歩きを体験することになるのだが・・・つづく